18日の夜、お好み焼き屋に居たら友人から「知恩院でミッドナイト念仏をやるぞ」というメールが来た。これは明らかに「行って来い」という振りだろう。乗らない訳にはいかないので行ってきた。
ミッドナイト念仏とは法然上人の忌日法要に合わせて国宝・三門の楼上で一晩中念仏を唱える行事。名前からわかるとおり、若者などの参加を歓迎している模様。
これは午後8時から午前7時まで実施されているので、相当に気合の入った方は11時間参加していればよいが、私は無理なので途中参加かつ途中抜け。それでも良い、というかほとんどの人はそうする。
2時過ぎに北白川の家を出発して東大路を南下していく。本当に静か。歩行者は当然居ないが、自動車も殆ど居なかった。意外。
2時半に知恩院に着いた。電車・バスが無い時間なので、タクシーの出入りがちょくちょく有る。参加者は近場住民に限らない模様。
写真の三門まで歩いていくと、木魚を叩く音が外にまで響く。かつてない雰囲気。そして意外や意外、若者中心に50人以上の行列。歴史好き・熱心な信者という雰囲気ではなく、いわゆるチャラい系が多い。いや、念仏を唱えに来るのだから普通のチャラ系とは何か違う気もする。さらに、行列が中々進まないので、一部の集団が「空くまで酒を飲みに行こう」といって消えていった。この様な参加者層である。まあ、仏教に触れることは触れているのだから良い面もあるだろうが。
並びに並び、1時間。3時半になって入場した。楼上に上がる階段の下でお坊さんから「念仏なう、と書き込みたい気持ちはわかりますが、楼上ではご遠慮ください。ただ終了後は歓迎です。」との呼び掛け。
楼上からの夜景は綺麗だった。 京都は超高層ビルが無いが、山が近いので高い場所に行きにくくはない。
楼上の部屋に入った。極彩色だが薄暗く、派手さは感じない。正面に仏像がおり目が合う。宗教的空間。
激しい木魚の音。BPMは多分200。「ミッドナイト念仏」なのに、参加者のほとんどは何も唱えていないか小声である。そこは残念。
正座して、「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏~」と唱えていく。これを延々と続けていく。木魚の音に包まれた2時間半。
そして、脇の戸口から光が見えた。夜が明けたので6時に帰った。悟ったりトランス状態になったりはしなかったが、木魚のポクポク鳴り響く独特の空間に惹かれるものはある。京都市民であれば来年以降、短時間でも行ってみればよいのではないか。
=その後=
この様に徹夜した後、TOEFLを受けに大学へ。コンディション最悪かつ強制受験制度に賛成できないので鉛筆転がして寝る。
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